10月17日 ふくふくプラザにて、「本人告知と障がい表明」と題した講演会を行いました。
講師には、ゆうゆうセンター(福岡市発達障がい者支援センター)より坂口美由紀先生をお招きしました。

参加された方々には、熱心にメモを取りながら聞き入っておられる方が多くおられました。

告知と表明

本人告知も障がい表明も、発達障がい当事者の支援者や親にとって、避けて通れず、また悩み惑う問題でもあります。
タンポポグループでは、この内容での講演を数年に一度は必ず行うようにしています。
安易に判断したり、対応してはならない、とてもデリケートかつ重要な問題ですが、日常生活の中で、準備が不十分なまま告知や障がい表明を行ってしまう(せざるを得なくなる)ケースも、よく見聞きするからです。

講演の中で、先生は
・本人告知は大切な支援の一つではあるが、「告知」そのものよりも大切なのは、本人の自己理解であること。
・自己理解を正しく行えるようになるために、支援やサポートが重要であること。
・「告知」を受ける事で障がい受容や自己理解ができるようになるわけでは無いこと。
・診断を受けて、障がいとしての診断名が提示されたからと言って、それはあくまでも自己理解を進めるキーワードであり、対応の内容や今後どうするかの方針まで決まる訳では無いこと。
などを話しておられれました。

個人的に印象に残ったのは、
「自己理解とは、実はとてもむずかしいことです。
自分で自分の事を知っておかなきゃと言われるとして、お母さんたちはご自分でどうでしょう?
世の中の皆が自分の事をちゃんと知っていますか?自分の事をちゃんと説明できますか?
苦手な事や、ダメな自分と向き合えていますか?」
というお話でした。

私も親として子どもに「自己理解は大切よ。」「自己理解しなきゃ。」などと、よく偉そうに言っているのですが、私よりもよほど「自己理解」しなければと必死で自分に向き合っている子どもの方が頑張っているかもしれないなぁ…。などと、ちょっぴり反省もしながら、とても勉強になる時間を過ごすことができました。